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【映画】我らの本郷猛が帰ってきたぞ!劇場版「仮面ライダー1号」の感想

万博記念公園の桜が満開を迎えました。しかし、私たち親子は、そんな美しい桜の横を通り過ぎ、劇場版「仮面ライダー1号」を観るために映画館へ!

 

この作品は、往年の仮面ライダーファンに捧げる1本です。まさか、仮面ライダー1号(藤岡弘、)の雄姿を劇場で観ることが出来るとは!

 

それでは、行ってみましょう。

 
あらすじ
45年前に悪の秘密結社ショッカーによって改造人間にされた本郷猛は、長年にわたり、日本そして海外で悪と戦い続けてきた。ある少女の危機を知り、急遽日本に帰国した猛は、仮面ライダーゴースト/天空寺タケルら仲間たちと出会い、仮面ライダーに変身し、ショッカーに立ち向かう。
(「映画.com」より)
 
公式映画サイトはこちらからどうぞ

藤岡弘、の一人舞台と言っても過言ではない

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仮面ライダーの主人公と言えば「本郷猛」ですよね。44年ぶりに藤岡弘、が本郷猛(仮面ライダー1号)を務めるという事で、往年の仮面ライダーファンは大きな期待を胸に抱きながら、本郷猛の復活を待ち望んでいたことだと思います。
 
満を持して姿を現した本郷猛は、44年前と何も変わることなく、熱い男そのものでした!(スタイルは大分変わっていましたが…)
 
少し大きくなった仮面ライダー1号(藤岡弘、)の登場に目頭が熱くなった人も多いでしょう。それほど、仮面ライダーと藤岡弘、のコンビは特別なものです。
 
まさに「藤岡弘、」の、「藤岡弘、」による、「藤岡弘、」のための映画でした。
 
しかし、
 
正直、作品としては完成度が低かったです。
 
 

何から何まで違和感だらけ!

やはり、子ども向けに製作されているため、大人には違和感を感じざる得ない場面が多く、映画が一人歩きをしている感じを受けました。
  
違和感を感じたところ
  • 立花藤兵衛の孫娘(女子高生)が、本郷猛のことを終始「猛」と下の名前で呼び捨てにしているが、せめて「猛さん」ぐらいにして欲しかった。
  • 場面の切り替わりが「雑」で、素人が編集したような感じだった。
  • 的外れな言動が目立ち、物語上の「繋がり」が感じられないシーンが多かった。

 

この作品は、往年の仮面ライダーファン(大人)が観ても、違和感をそれほど感じる事がないよう、映画そのものの質を高めるべきでした。

 

どうしても、大人になると好きなキャラクタが登場しているだけでは、「良い映画」と言い切れなくなってしまいますので。

 

 

全体的に中途半端

製作者の「子どもから大人が楽しめる映画が作りたかった」という意図は感じ取れましたが、どちらの立場に立っても中途半端に感じる内容でした。
 
正直、子どもから大人までが楽しめる映画を作ることは非常に難しいと思いますが、ここまで「仮面ライダー1号」を中心に描くのであれば、他のライダーとの抱き合わせではなくても良かったのかもしれませんね。
 
今の子どもは、そこまで仮面ライダー1号に思い入れはありませんから!
 
 

印象に残っているシーン(ネタバレ)

個人的に印象に残っているシーンがありましたので、ご紹介します。
 
ノバショッカーに街が襲われ、天空寺タケルが山奥にいた本郷猛に対して、
 
「本郷さん、何やっているんですか!?」と聞いたところ、
 
斧で薪を割りながら、
 
「自然とともに生きているだけだ」
 
って、答えたときは笑ってしまいました。
 
これは、まんま藤岡弘、の言葉ですね。もう、本郷猛が藤岡弘、に近づいたとしか言えません。
  
  

まとめ

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この作品には、往年の仮面ライダーファンが喜々とする仕掛けがいくつも用意されています。例えば、藤岡弘の本郷猛、ネオサイクロン号、立花レーシングクラブの看板、そして地獄大使の登場など、昔見ていたキャラクタやバイクなどがこれでもかと登場し活躍するのです。
 
しかし、これだけで「良い映画だった」と思えるのは、一部の仮面ライダーファンだけです。
 
多くの人は「仮面ライダー」と同じぐらい「映画としての質」を求めており、この作品はそれに応えるだけの完成度ではありませんでした。
 
私自身が仮面ライダーファンなので、とても辛口な感想になってしまいました。では!