或る阿呆鳥に呟く。

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【子育て】愛の原点を思い出そう、絵本「しろいうさぎとくろいうさぎ」感想

今週のお題「プレゼントしたい本」

自分は知り合いに本をプレゼントするような気の利いた人間ではない。その為、今回は母が私の結婚に合わせてプレゼントしてくれた「絵本」を紹介する事にした。

何故、大人に絵本を贈るのか?と不思議に思われた方もいるかもしれないが、絵本ほどシンプルに自分の気持ちを伝える事の出来るものは他にないと思う。そして、絵本は他の書籍(実用書など)とは違い、読み手の感性にダイレクトに響くものだから、人それぞれ絵本の受け止め方(感想)があって面白い。

近頃、私は母親に読んで貰った絵本を自分の子どもに読み聴かせる機会が多いのだが、子どもの頃と今とでは自分の絵本に対する受け止め方が変わっている事に驚かされる。こういった心の変化を感じる事が出来るのも絵本の魅力だと思う。

という事で少し前置きが長くなってしまったが、今回紹介する絵本は「しろいうさぎとくろいうさぎ」だ。

 

しろいうさぎとくろいうさぎ (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)

しろいうさぎとくろいうさぎ (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)

 

 

あらすじ

しろいうさぎとくろいうさぎ、二ひきのちいさなうさぎが、ひろいもりのなかに、住んでいました。
二ひきは毎日、一日中楽しく遊びました。
あるとき、ニひきで遊んでいる最中、くろいうさぎが座り込み、とても悲しそうな顔をします。
どうしたのか訊ねるしろうさぎに、くろうさぎは言います。
「ぼく、ねがいごとをしているんだよ。いつも いつも、いつまでも、きみといっしょにいられますようにってさ。」(「しろいうさぎとくろいうさぎ」より)

 

私は母からプレゼントされるまでこの絵本の存在を知らなかった。どうやら巷では「結婚のお祝いとして贈る絵本」としては定番の様だ。

絵本を開いてみると、ガース・ウイリアムズが描いたとても優しく愛らしいうさぎたちの姿が目に飛び込んで来た。初めはあまりに「リアルなうさぎ」が描かれていたので肩透かしを食らったのだが、絵本を読み進めて行くと自然にイラストと文章(まつおかきょうこ)が同調し、この絵本の奥深さを感じさせられた。それと同時にうさぎたちの純粋で無垢な深い愛情が私の心に響いたのだ。

大好きなシーンがある。それは、くろいうさぎがしろいうさぎに「なぜ悲しそうな顔をしているのか」と聞かれ、その理由を打ち明けるシーンだ。

 

ぼく、ねがいごとをしているんだよ。いつも いつも、いつまでも、きみといっしょにいられますようにってさ。

 

大好きな人と永遠に一緒にいたい。しかし、生き物には命があり、それが尽きる時、どんなに相手を想っていても別れは必ず訪れる。くろいうさぎはしろいうさぎといつまでも一緒にいたいのだが、いつか訪れる別れの不安に悩んでいたのだ。

しかし、しろいうさぎはそっと側に寄り添い、優しく諭す。それを見て、くろいうさぎは未来に向けて一歩踏み出す事が出来るのだ。

 

結婚を決めた(付き合った)時の事を思い出して欲しい、誰もがくろいうさぎと同じように「いつまでも一緒にいたい」と思ったのではないか。

私の母は既に他界しているのだが、この絵本を読む度に「人生は山あり谷あり、良い時も悪い時もある。でも、この絵本を見て初心(結婚を決めた頃の事を)思い出してみなよ」と言っている母の姿が目に浮かぶ。勿論、これは私が勝手に想像した事なのだが、それを許容するのがこの絵本の素晴らしさだと思う。

決して希少価値が高い物ではなくても、十分に気持ちが伝わる絵本を大切な人に贈ってみては如何だろうか。じゃ。

 

byアホウドリ