或る阿呆鳥に呟く。

~ジュニアテニス、映画、雑記、何でもありの備忘録〜

愛犬に教えてもらった「命の尊さ」 〜実話〜

今週のお題「犬派? 猫派?」
 

私は犬ですね。

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断じて警察の犬ではありません、「犬派」と言うことです。(しょーもなくて、すいません)
 
昔、犬を飼っていました。両親は一人っ子の私を不憫に思い、私の弟として犬(以後「彼」といいます)を買ってくれたのです。
 
彼は、まさに私と共に育ち、大きくなりました。途中、本当の兄弟のように食べ物のことで喧嘩もしましたが、今となっては良い思い出です。
 
人間と犬の大きな違い、それは寿命です。共に人生を歩み出して10年が経った頃から、彼は病気がちになりました。母の懸命な介護の甲斐もあり、それから2年程度は生きましたが、最期は数回吠えて、天国へ旅立ちました。
 
彼が亡くなったとき、私は不謹慎にも、ぐーすか、ぴーすか寝ていて、母は最期の最期まで彼と一緒にいました。私は、朝起きたとき、母とその隣で横たわっている彼を見て、初めて「命の尊さ」というものを感じました。
 
母は、最期に数回吠えたのは、私に「ありがとう」と「さようなら」を伝えたんだと言いました。
 
こんなイギリスの諺があります。
 
子供が生まれたら犬を飼いなさい。
子供が赤ん坊の時、子供の良き守り手となるだろう。
子供が幼年期の時、子供の良き遊び相手となるだろう。
子供が少年期の時、子供の良き理解者となるだろう。
そして子供が青年になった時、自らの死をもって子供に命の尊さを教えるだろう。
【引用】イギリス諺より
 
私の弟は最期に「命の尊さ」を伝えて逝ったのです。
 
私は死後の世界があるとは思っていません。それでも、もしあるのなら、また弟に会って、「ありがとう」と言いたいと思います。
 
おしまい。(これは実話です)