或る阿呆鳥に呟く。

~ジュニアテニス、映画、雑記、何でもありの備忘録〜

拝啓、ASKA様。

先日、チャゲ&飛鳥のASKA氏のブログを拝見した。ブログには彼の剣道に対する熱い想いが綴られていた。その内容が想像以上に剣道愛に溢れており、素晴らしいものであったので今回ご紹介させて頂きたい。

現時点、彼のブログには剣道に関する記事が2つエントリーされている。とても丁寧な言葉で書かれており、読みやすい内容になっているので、是非一読願いたい。

 

1つ目の記事は、剣道をオリンピック種目にしてはどうだろうか、という氏の個人的な意見。

aska-burnishstone.hatenablog.com

 

2つ目の記事は、氏が海外で体験した剣道と韓国剣道の在り方。そして最後には、日本の剣道の素晴らしさを世界に見て欲しい、と締めくくられている。

aska-burnishstone.hatenablog.com

 

武道の国際化について

私自身、武道は国際化が進む中で「武道らしさ」が失われてしまうのではないかという危機感を感じていた。それを象徴としていたのが柔道だ。

柔道は国際化が進むにつれてスポーツ(競技)としての側面が強くなり武道が持つ本来の魅力が薄れてしまった、と考えていたのだ。

 

しかしながら、リオオリンピックの柔道73キロ級の大野将平選手の柔道を見て考えを改めた。もはや柔道は日本だけのものではなく、世界のものである。しかし、彼が見せた柔道はまさに日本の柔道だった。

彼は優勝が決まってもガッツポーズなどで喜びを表現しなかった。その理由をインタビューでこう語っている。

 

柔道は対人競技なので相手がいる。敬意を忘れず、きれいな礼ができたと思う。日本の心を見せられる場なので、よく気持ちを抑えられたと思う(大野将平選手)

 

そう、語らずして世界に日本の柔道(武道)の強さそして美しさを示したのだ。これは素晴らしいことだ。

 

しかし、同時にある国の選手の行動が波紋を呼んだ。彼は審判の判定(反則)に憤慨し礼をせずに退場したのだ。そして去り際にカメラに向かって暴言を吐くという悪態までもついた。1時間後、コーチに諭されて礼をしに戻って来たのだが、これを見ていたTVコメンテータたちは、一度は間違いを起こしたがそれを認めて偉い、勇気がある、大舞台だったので仕方がない、と彼を擁護するコメントをしていた。

これには苦笑いせざるを得なかった。ネット上の表現を借りるのであれば「クソワロタ」だ。

礼節は柔道の基本中の基本ではないか。それを蔑ろにするのは普段から「そういう人」だったのだろう。オリンピックに出場する強さがありながら武道とは何かを全く理解していないのだ。

 

昔、剣道の師範に「型にこだわると本質を見誤る」と教えられた。今回の一件は「礼節を形式」として捉えていたからこういった行動に至ったのではないだろうか。このタイミングで礼をする、のではなく、何のために礼をするのかを教えるべきだ。

こういった残念な外国の選手を見ると、再び武道の国際化に疑問が生じるのだ。

 

剣道の国際化について

さて、続いて剣道の国際化についてだ。氏が書いてある通り剣道も国際大会を開催している。ほぼ日本が優勝しているのだが、ここ数年他国選手の技術が飛躍的に伸び、決して油断できる状況ではない。

 

特に韓国は強い。しかし、これ剣道か?と思うような剣道をしてくるのだ。動画を見て頂ければ分かるだろう、鍔迫り合いになると「グーパンチ」ばっかりだ。特に大将戦は酷い。これは韓国選手の技術の無さを象徴している。要するに真っ向勝負だと日本に勝てないのだ。技術ではなく力(体格)だけで勝とうとすると、力が互角の選手と出会ったときにコテンパにやられる、韓国の剣道は私の目にはそう映った。

 

第16回世界剣道選手権大会

www.youtube.com

 

誰だって試合に勝てば嬉しい。そして、負ければ悔しい。勝って「ヨッシャー!」負けて「チキショー!」と思って当然なのだが、それを決して表に出さない所作と心の美しさが日本の武道にはある。

日本人は感情表現が苦手と言われるが、それはいついかなるときであっても感情をコントロールできる強い精神の表れだ。

これは武道だけの話ではない。野球でもそうだった。もはや伝説となっている松井秀喜の甲子園5打席連続敬遠。観客からは大ブーイングが起きた。しかし、当の本人は至って冷静であった。心の中は「クソー!」となっていただろうが、それを表に出す事はなかった。あの姿を見たときは感動したものだ。

 

最後に

剣道が将来オリンピック競技になるかは分からない。しかし、どんな舞台であろうと日本の剣道で勝負をしてもらいたい。

武道とは何たるものか、と言葉で語らずとも世界中の人々にそれが何かを伝えれるだろう。そして、多くの人の心を動かせるだろう。

 

byアホウドリ