昨年、KNOX BRAIN(ノックスブレイン)の超薄型システム手帳「LUFT(ルフト)」のレビュを投稿した。
ルフトは私が求めていた三要素「ビジネスで使える、オシャレ、シンプル」を兼ね備えた素晴らしいシステム手帳であった。使い始めた直後には長年宜しくねっ、て言ったにも関わらず、この度新しい手帳に切り替えた。それがノックスブレインのJAPAN BLUE(ジャパンブルー)ナロータイプのシステム手帳である。
このジャパンブルーシリーズは、ネットで検索をしても使用感に関する有益な情報が出てこない。私と同じように、この手帳の購入を考えている方も沢山いると思うが、何せ通常の文具店や本屋には売っていないので、このレビュが多少なりともシステム手帳選びの参考になれば幸いである。
途中、ルフトと比較する写真も掲載しているので是非そちらも参考にして欲しい。
それでは早速行ってみよう。
包装を見れば一目瞭然、阪急百貨店にて購入。このシリーズは限られた百貨店でしか拝見した事がない手帳である。それが、この手帳の情報が出回らない理由であると共に、他人と被らない特別感ともいえる。強気な値段設定(ナロータイプは27,000円也)も売れない理由に拍車をかけていることは言うまでもない。
化粧箱。写真では分かりにくいが、化粧箱の中心付近にノックスブレインのロゴが描かれている。これはルフトでも同様。文具店で積まれている使い切りの手帳とは違い、人によってはテンションが上がるポイントだと思う。
化粧箱オープン。特筆すべきところはないけれど、とてもクールなお迎えである。保証書やリフィルのサンプルも付いていた。サンプルはメーカーからの親切心だけでなく、今後の販促活動も含めたものである。にも関わらず、つい同じ物を買ってしまう。恰もメーカーが「推奨」しているかのように感じてしまうから不思議である。
袋から取り出したところ。百貨店で現物を初めて見たとき「この手帳の魅力はネットを通すと伝わり辛い」と感じた。それはこの手帳の魅力である「色」が表現できないからだ。確かに写真を見れば、何となく濃い青色だと分かるだろう。この色はノックスブレイン がこだわり続けた「藍色」なのだそうだ。昔から日本は藍色を大切にして来た国だ。まさしくジャパンブルーの品名に相応しい凛とした色合いである。しかし、それがネット(写真)では伝わりにくい色となってしまう。残念なことだ。
この手帳は使い込むことで色の濃淡が生まれるそうなので、レザーマニアを自称する私にとってはとても楽しみである。
また、表面には一松模様をイメージしたエンボス加工がされており、手触りは大変宜しい。
コバ。とても丁寧に処理されている。レザー製品は、このコバの処理が綺麗かどうかで大方製品の品質が分かる。例えどれ程素晴らしいレザーを利用していても、コバの処理が雑なものは、すぐに使えなくなる。その点、この手帳は長く使えるだろう。
手帳オープン。ポケットは3か所。前手帳(ルフト)が、完全に180度開く事からすれば、多少開きは甘くなる。それでも、コードバンの手帳の様に「開かない」「書きにくい」ことはない。むしろ、使い込むことの楽しさを残した結果だと前向きに捉えたい。
そして、手帳選びで最も大切な要素「リング径」は、13ミリ。絶妙である。何でもかんでも手帳に詰め込みたいという方には少ないかもしれないが、スケジュール管理とプラスアルファの場合はちょうど良いだろう。この辺りはルフト(11ミリ)と2ミリしか変わらないにも関わらず、リング拡張の効果は抜群である。
リングは信頼と安心のクラウゼ。頻繁にリングの開閉をするような使い方をする訳ではないが、「パチンッ」と小気味いい音を響かせてキッチリと仕事をしてくれる縁の下の力持ち。
ペンホルダー。使い始めのため使いにくい。ルフトの場合は別売りのペンホルダーを利用していたが、ジャパンブルーは備え付け。この辺りは使いにくければ別売りのペンホルダーを用意するも良しだと思う。
追記。数ヶ月間使用したところ、ペンホルダーはとても使いやすくなった。いや、むしろないと不便で仕方がない状態となった。
内側右下。ノックスブレイン英語ロゴ。購入当初、名入れは不要と思い、このまま家に持って帰った。しかし、数日間、この手帳を使い、大変気に入ったので後日名入れをしてもらった。より一層、愛着が湧いた。
ジャパンブルー(左)とルフト(右)の比較。手帳サイズはナローとバイブルであるためジャパンブルーの方が細くスマートに見える。
ルフトには、手帳が勝手に開いてしまうことを防止するためのバンドを装着。しかし、ジャパンブルーには似合わないため付けていないが、意外と開かないことが判明。嬉しい誤算。
両者の大きな違いは色と構成パーツだろう。色はジャパンブルーの藍色に対してルフトはブルーだ。どちらが良い悪いではなく、ジャパンブルーの方がよりビジネス向きといえる。
構成パーツについて、ジャパンブルーは表面と内側にレザーを張り合わせており、堅牢かつ高級感漂う雰囲気となっている。対して、ルフトは1枚のレザーとリングの超シンプル構成である。
どちらもコンセプト通りの出来栄えであり、用途によって使い分けたくなるぐらい完成度が高くなっている。
拡大写真。ジャパンブルー(左)の方がシボが細かく、より締まって見える。ただ、これも好みの問題だ。正直、ジャパンブルーをプライベートで使う気にはなれない。このモデルはやはりビジネス向きだと思う。
<まとめ>
今現在、ジャパンブルーは私が仕事で使っている。そして、ルフトは妻が日常の備忘録用として使っている。それぞれの手帳には、それぞれ得意とする分野があり、更には居場所があるということだ。仮にこれが逆だった場合(私がルフト、妻がジャパンブルー)、きっと今のようにうまくいかないと思う。
好みだけで手帳を選ぶのも良いが、自分の利用用途を考え、それに適した手帳を選ぶことが1番だ。皆さんの使っている手帳は果たして利用用途にあったものなのか。
by アホウドリ