先日発覚した三菱自動車の燃費データ不正問題について、腸が煮えくり返っているのは、三菱自動車のユーザに限ったことではない。
なぜなら、同社はこれまでにも複数回に渡りリコールを隠し、その都度、猛省したかのように見せかけ「世間から許しを得ていた」からである。
ここにきて更なる不正が発覚したのだから庇護のしようがない。しかも、このデータ不正は20年以上も前から継続して行われていたと発表されたのだからIKKOの如く「どんだけー!」とツッコミを入れたくなる。
三菱自動車について
かくいう私も三菱自動車のユーザであった。私は三菱自動車の「RVR」と言うコンパクトSUVに乗っていたのだ。妻との結婚を機会にRVRに乗り始めたのだが、丁度良いサイズとそれなりの見た目が気に入って、約5年間で60000キロを走破した。
通勤から保育園の送迎、買い物やドライブに大いに活躍してくれた車である。
その後、私はスバルの「レヴォーグ」に乗り換えてしまったのだが、今でも街中でRVRを見かけると、かつての思い出が鮮明に蘇ってくる。
RVR君、大きな事故や故障も無く、我々家族に楽しいドライブの時間を提供してくれてありがとう。しかし、君も不正が行われた車種の一つに入っていたようだ。非常に残念だ。
今回の不正について
何かにつけてエコが求められる世の中である。そのため、各自動車メーカーが「燃費の向上」を使命であるかのように日夜研究をしている。
そして、それに釣られるようにユーザは昔以上に燃費を車選びの重要なポイントとするようになった。勿論、ガソリン代の高騰もその動きに一役買っていることは言うまでもない。
そういった最中、この不正事件の発覚であるから本当に間が悪い。この辺りが三菱らしいと言えばそれまでであるが。
今回の燃費データの捏造は燃費測定試験に問題があった。かつては、カタログ上の数値と実際の燃費が乖離しているケースは珍しくはなかった。しかし、徐々に測定方法が見直され、ユーザーが求めている実燃費に近いものがカタログに掲載されるようになったのである。
現在の燃費測定方法は、シャーシダイナモという機械で行われる。簡単に仕組みを説明すると、巨大なローラーの上に測定する車のタイヤを乗せて、屋内で路上走行の状態を再現するのである。
当然、この測定だけでは車体の空気抵抗、転がり抵抗などを再現できない。そこで、それらの抵抗を「走行抵抗値」という値に変換し、シャーシダイナモにインプットをして測定値をより実際の走行条件に合わせた形で算出するのである。三菱はこの「走行抵抗値」を不正に改ざんし、カタログに掲載する燃費を実際の燃費より多く見積もったようである。
三菱の犯した罪はあまりにも重い。
三菱自動車の将来
今回の問題に対する補償金は千億円超と言われ、一部では企業としての存続も危ぶまれているようだ。
しかし、私の様に大手の自動車メーカーに魅力を感じない人間も少なからずおり、その中には三菱自動車の熱狂的なファンもいるだろう。
今後、昔から三菱自動車を支えていたファンが離れるかどうかは、これからの三菱自動車の対応に掛かっているのだ。
最後に以前のユーザーからの声としてお伝えしたい。
「たまったもんじゃない!」
最後までお読み頂きありがとうございました。