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【映画】ヒーローであるが故の苦悩と葛藤を描いた作品「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」を観た感想

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こんちは。GW(ゴールデンウィーク)最終日に「シビル・ウォー」を観てきました。この映画は随分前から期待していましたので、超奮発をして「IMAX3D」で。2,800円なり。

 

たっけー。

 

しかし、多少高くてもアクション映画はIMAXシアターで観るに限ります。ヒーローたちが大きなIMAXシアターのスクリーンを狭しと躍動する姿は、通常のスクリーンでは味わえない迫力がありましたよ。

また、あまり期待していなかった「3D」の部分も実に効果的に使われており、奥行きのあるリアルな戦闘シーンには目を見張るものがありました。やはり、スクリーンの幅には限界がありますので、奥行きを使うことが自然の流れなのかもしれません。

ちなみに、この映画のアクションシーンは画面の切り替えがかなり早いので、目(カメラ)が追いつかない部分はあったものの、総じて素晴らしい作品であったと思います。

 

それでは、あらすじから。

あらすじ

アベンジャーズのリーダーとなった、キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)。しかし、彼らが世界各地で繰り広げた戦いが甚大な被害を及ぼしたことが問題になる。さらに、それを回避するためにアベンジャーズは国際的政府組織の管理下に置かれ、活動を制限されることに。アイアンマンことトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)はこの処置に賛成するが、自発的に平和を守るべきだと考えるキャプテン・アメリカはそんな彼に反発。二人のにらみ合いが激化していく中、世界を震撼(しんかん)させるテロ事件が起きてしまう。

(「シネマトゥディ」より)

 

強大な力への葛藤

アベンジャーズの「強大な力」は、未曾有の悪に対抗するために必要であると同時に、その力で守るべき存在にも甚大な被害を与えてしまう、まさに「諸刃の剣」と言えます。

今回はそういった「自分たちヒーローの強大な力の在り方」を巡る、ヒーローとしてではなく、人間としての苦悩と葛藤、そしてジレンマを中心に据えたシリアスな展開となっています。

強大な力を持つヒーローといえど精神は普通の人間です。その力を使えば使う程、新たな「悲劇」を生み出してしまう、負の連鎖に苦悩する人間らしさを感じさせる展開が巧い。

この辺りは先日公開された「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」と非常に似たテーマとなっていますが、「バットマン」を闇に例えるなら、「シビル・ウォー」は光のような作品のイメージとなります。実に住み分けができた関係なのです。

 

少々、マーケティング的な臭いもしますが…

 

ちなみに「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」の感想はこちらから。

 

sakonet.hatenablog.com

 

悪の存在(少しネタバレ)

この作品に純粋な「悪」は登場しません。誰もが「被害者」なのです。

この様な展開は何も最近の映画で確立されたものではなく、これまでも何度も使い古されたものです。

特に、この作品ではヒーローたちが持つ葛藤やジレンマを、直接的な被害者である「一般市民」を通して巧く表現されており、より観客に訴えかける構成となっていました。

ヒーローの人間的な弱さにスポットライトを当てる事で、ヒーローをより身近な存在として感じることが出来るのです。

 

とは言え、トニー・スタークの様な大金持ちを身近に感じることは出来ませんでしたが。苦笑

 

平和へのアプローチ

シビル・ウォーでは、キャプテン・アメリカとアイアンマン(トニー・スターク)の意見の対立が引き金となってヒーロー全体の抗争を生み出してしまうのですが、両者とも「平和を望んでいる」ことには変わりありません。

しかし、その中心にキャプテン・アメリカの旧友である「バッキー」が存在していることで、それぞれの平和に対するアプローチの角度が大きく変わってしまいました。

キャプテン・アメリカは強靭で崇高な精神のもとに、アイアンマンはより人間らしい精神のもとに、それぞれの信念に基づいた行動を起こすことになります。

この2人の決して歩み寄ることのない信念がその他のヒーローたちをも巻き込んで大きな戦いに発展させてしまうのです。

キャプテン・アメリカはまさに「アメリカ的な考え」で行動を起こすので、私個人としてはアイアンマンの人間らしい考え方に賛同しました。

この辺りは好みが分かれるところだと思いますが、両者の気持ちは十分に伝わる内容となっていることは言うまでもありません。

 

登場するヒーローたち

今回はアベンジャーズで登場したヒーローだけではなく、新しいヒーローが登場します。

特にスパイダーマンはアメコミの中でも人気のヒーローですので、どういった風に物語に絡んでくるのか気になるところだと思います。ここでは「かなり活躍する」とだけ申し添えておきます。

本作は、サブタイトルの通りキャプテン・アメリカを中心に物語は進んでいきますが、誰一人として「見せ場が少ない」ことはなく、どのヒーローも自分自身の能力を最大限に使って戦う姿がかっこいいです。  

私はウィンター・ソルジャー(バッキー)がお気に入りです。

 

まとめ

この映画を十二分に楽しみたい方は、登場するヒーローの映画を全て観ておくことをお勧めします。やはり、これまでの流れやそれぞれの背景を知っていると知っていないとでは楽しみ方に大きな差が出てしまいます。

次作にも十分期待のできる作品ですので、是非映画館でご鑑賞ください。では。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。